
今回は法人様案件ですが、突然エアコンの風が出なくなったとの御申し出です。
つい3ヶ月ほど前にエアコンのコンプレッサー不良で交換させて頂いた車両なのですが、
操作しても風が全くでないとの事なので、ブロアモーターの故障が疑われます。
日産のブロアモーターは場合によってはダッシュボードの脱着が必要になるので大変な予感がします。

診断を進めた結果、ブロアモーターは正常でしたがコントロールするための”パワートランジスタ”という部品からの電気に異常があることが判明しました。
とりあえずブロアモーターが無事だったので、大掛かりな作業は免れました💦
写真の緑色のコネクタ周辺にパワートランジスタが取り付けられています。(助手席側グローブボックス奥)
因みにブロアモーターは反対側(運転席側)に取り付けられています。

実際にパワートランジスタが入るスペースです。

パワートランジスタ本体になります。電子部品ですが、電気の増減制御を行います。
単体にして色々調べてみたところ・・・

目視にていきなり異常を発見出来ました。
コネクタピンが焼けています。

という事で、もちろんコネクタもこんな状態でしたので併せての交換が必要となります。
ちょっと心配だったのがコネクタのリペアキットがあるかどうかですが、ちゃんと設定されていました。もしなかったら車両ハーネスの引き直しか、中古部品でひたすら探すしかないところでした。
パワートランジスタの交換とコネクタリペアキットでの修理で復帰しました。
ところで故障事例として調べてもこのパワートランジスタの不具合はよくあるそうです。
古くなってきた車両は思わぬ故障をしますので、普段から注意したいものですが・・・
こういうケースはどちらかといえばレアケースですので、なってしまうとなかなか避けようもないですね💦